【業務プロセスモデル】プロセス管理の基礎知識~モデリング手法の種類!

【業務プロセスモデル】プロセス管理の基礎知識~モデリング手法の種類!
ハテオ君

業務プロセスやモデル化について勉強しているが、種類が多すぎて全く理解できない。頭パンクしちゃいそう…。

今回はこの悩みを解決していきます。

本日の記事テーマ

業務プロセスとモデル化で使われる手法や図について図を使って徹底解説!

業務プロセスモデルは、組織内の業務の流れや手順をモデル化したもので、すなわち図として表記したものです。

ビジネスプロセス管理(BPM)活動において重要な要素の一つです。

業務プロセスモデルには様々な種類があり、理解するのが難しいと思う方も多いと思います。

そこで今回は、分かりやすいように図を使って解説していきますので、IT初心者~IT資格の勉強している方は是非参考にしてください。

本日の記事内容

  • 業務プロセス(ビジネスプロセス)
  • EA(エンタープライズアーキテクチャ)
  • DFD(Data Flow Diagram)
  • UML(Unified Modeling Language)

記事の最後には、今回の内容に関しての確認問題も用意していますので、インプットとアウトプットとしても是非活用してみてください。

元中卒の私が誰でも理解できるように解説していきます。

それでは早速見ていきましょう!

黄島 成

業務プロセス(ビジネスプロセス)

業務プロセス(ビジネスプロセス)

業務プロセスとは、システム化の対象となるビジネスの活動やデータの流れなどのことです。

具体的には、対象業務の様々な問題点を洗い出して「改善・解決」するために、業務プロセスを分析・把握などを行います。

まず最初に、情報システム戦略の立案において、情報システムのあるべき姿を明確にするために、「DFD・E-R図」などを使い、対象業務のモデル化を行います。

このように、対象業務を可視化することによって、関係者間で共通認識を持てるようになります。

ちなみに、業務プロセスのモデルを作成すること「モデリング」と言います。

BPR(Business Process Re-engineering)

業務内容や組織構造などを見直し、業務改善する手法として「BRP」という手法があります。

BPRとは、業務のプロセスを再設計し、情報技術を十分に活用して、企業の体質や構造を抜本的に変革することです。

具体的には、ただ業務そのものを改善するのではなく、現存のルールを見直し、成功させるためのルールの構築とプロセスをつくり上げるのがBPRです。

BPRのR(リエンジニアリング)には、根本から再構築するという意味があります。

また、これを継続的に改善していく管理手法をBPM(Business Process Management)と言います。

BPMは、BPRのように一回限りの革命的な変化でなく、組織が繰り返し行う日々の業務のなかで継続的にビジネスプロセスの発展を目指していくための技術・手法のことです。

EA(エンタープライズアーキテクチャ)

EA(エンタープライズアーキテクチャ)

EA(エンタープライズアーキテクチャ)とは、組織全体を記述・整理し、業務やシステムを改善する仕組みの総称です。

具体的には、組織全体の業務とシステムを統一的な手法でモデル化し、業務とシステムを同時に改善することを目的とした、業務とシステムの最適化手法です。

EAは、次の4つの分類から体系化されます。

  • ビジネスアーキテクチャ
  • アプリケーションアーキテクチャ
  • データアーキテクチャ
  • テクノロジアーキテクチャ

順番に詳しく見ていきましょう。

BA(ビジネスアーキテクチャ)

ビジネスアーキテクチャ(BA)は、業務要件や業務楮のかんがえ方を指します。

具体的には、ビジネス戦略に必要な業務プロセスや情報の流れを体系的に示したもの。

BAの代表例

  • 業務説明書
  • 機能構成図(DMM)
  • 機能情報関連図(DFD)
  • 業務フロー図

などが挙げられます。

AA(アプリケーションアーキテクチャ)

アプリケーションアーキテクチャ(AA)は、個別システムと業務要件の対応関係や、個別システム間の互換性についての考え方を指します。

具体的には、業務プロセスを支援するシステムの機能や構成などを体系的に示したもの。

AAの代表例

  • 情報システム関連図
  • 情報システム機能構成図

などが挙げられます。

DA(データアーキテクチャ)

データアーキテクチャ(DA)は、情報システムで利用するデータの統合、標準化などの考え方を指します。

具体的には、業務に必要なデータの内容、データ間の関連や構造などを体系的に示したもの。

DAの代表例

  • 情報体系整理図(クラス図)
  • 実態関連ダイアグラム(ERD)
  • データ定義表

などが挙げられます。

TA(テクノロジアーキテクチャ)

テクノロジアーキテクチャ(TA)は、技術の変化を考慮した、情報基盤で採用すべき技術標準についての考え方を示します。

具体的には、情報システムの構築・運用に必要な技術的構成要素を体系的に示したもの。

TAの代表例

  • ネットワーク構成図
  • ソフトウェア構成図
  • ハードウェア構成図

などが挙げられます。

DFD(Data Flow Diagram)

DFD(Data Flow Diagram)

DFDとは、業務中のデータの流れと処理の関連に注目して視覚的に表したものです。

「データがどこから発生して、どのように処理され、どこで吸収されるか」

などを、次のような記号を用いて表します。別名「機能情報関連図」とも呼ばれる。

記号名称概要
データフローデータの流れを表す
プロセス(処理)データの処理を表す
データストア(ファイル)ファイルを表す
データの源泉と吸収データの始まりと終わりを表す

DFDと業務内容の表し方

それでは、実際のDFDと業務内容を表した図を参考に表し方を解説していきます。

例えば、営業部で働いているAさんの業務内容で考えてみましょう。

  • Aさんは受注処理を担当している
  • まず、取引先から注文書がくる
  • いただいた注文を受注台帳に登録する
  • 在庫台帳を参照して在庫の引当を行う
  • 在庫の引当ができたときは、在庫台帳が更新される
  • 在庫の引当ができないときには、購買部門に対して購入を依頼する

上記の業務内容の流れをDFDを使って表していきます。

DFD参考図

DFD図

DFDと業務内容を対応させると、次のような図になります。

DFD図②

E-R図(Entity-Relationship Diagram)

E-R図とは、データの構造を「実体(E:Entity)」と「実体間の関連(R:Relationship)」という概念を用いて視覚的に表したものです。
別名、実体関連ダイアグラムとも言う。

  • 実体は「長方形」で表す
  • 関連は「矢印」で表す

矢印の有無、矢印の方向によって4種類の関連があります。

E-R図

E-R図での関連の表し方

例えば、社員がどの部門に所属しているかをE-R図で表してみましょう。

この場合、実体は「社員」と「部門」、関連は「所属」となります。

①:まずは「社員」から「部門」の方向へ見てみましょう。1人の社員は1つの部門に所属しています。

E-R図①

②:次に「部門」から「社員」の方向へ見てみましょう。1つの部門には複数人の社員が所属しています。

E-R図②

③:合わせると、「社員」と「部門」の関連は、多対1のE-R図として表記できます。

E-R図③

E-R図では、上記のように関連を表しすというのを覚えておきましょう。

UML(Unified Modeling Language)

UML(Unified Modeling Language)

UML(統一モデリング言語)は、あらゆるユーザーが理解できる視覚化のための共通言語を目的のために作られたモデリング手法です。

具体的には、オブジェクト指向によるシステム開発で利用され、分析から設計、実装テストまでを統一した図を用いた表記法です。

UMLで使用される図では、以下の5つが代表的です。

UMLで使用する図の種類

  • オブジェクト図
  • クラス図
  • ユースケース図
  • シーケンス図
  • コミュニケーション図

それでは順番に見ていきましょう。

オブジェクト図

オブジェクト図は、オブジェクト指向におけるインスタンス間の関係を表現したものです。

次の受注伝票は、書籍の卸売業者の受注業務で使用するものです。

【受注伝票票】

受注番号12345得意先P書店受注日20110920
No.商品番号商品名単価数量小計
15001UML入門2,00024,000
25011XML(上)2,50012,500
36001XMLセット5,94015,940
4     
10     
    合計12,440

この受注伝票書をオブジェクト図にすると以下図の通り。

受注伝票書をオブジェクト図で表現図

上記図のように、実際にプログラムが動作した時どういった状態になるのかなど表現することが可能です。

クラス図

クラス図は、長方形で表し上段から「クラス名、属性名、操作名」を記述します。

属性名と操作名は省略でき、単にクラス名だけを書くこともあります。

先ほどの受注伝票ををクラス図で表すと以下図の通り。

受注伝票書をクラス図で表現図

さらに、クラス間を線で結び、次のような多重度を表記して、クラス間の関連を表すことが可能です。
多重度はE-R図の関連と同じ考え方ですね。

クラス図①

関連を表す線の終端である、

  • ◇は集約関係
  • →は汎化関係

を表しています。

各クラスに必要な属性と操作を追加すると以下図のとおりです。

クラス図②

属性名の前にある「/」は派生要素です。この属性の値は他の属性から計算することが可能です。

属性と操作の前にある「+」は、すべてのクラスから参照可能であり、「-」は自分自身のクラスからだけ参照可能であることを表している。

ユースケース図

ユースケース図は、利用者とシステムとのやり取りを表した図です。また、システムがどういった機能を提供しているのかといった表現をする時にも用います。

ユースケース(use case)は「システムの使用例」という意味があります。

例では、利用者の「注文担当者」と外部システムの「在庫管理システム」が、「注文管理システム」を利用します。注文管理システムには、「注文処理・注文変更処理・注文取消処理」の機能がある。

「注文担当者・在庫管理システム」をアクターといい、人型でシステム境界の外部に記述します。

「注文処理・注文変更処理・注文取消処理」をユースケースと言い、楕円でシステム境界の内部に記述します。

ユースケース図

シーケンス図

シーケンス図は、オブジェクト間のメッセージの流れを時系列に沿って表した図です。

具体的には、時系列に沿ってメッセージの順番を表現するのに用いられ、同期、非同期や細かいところを除くと非エンジニアの方でも比較的読みやすく簡単な図となっています。

例えば、分散型システムにおけるコミットメント制御を記述したものです。

シーケンス図

コミュニケーション図

コミュニケーション図は、シーケンス図と同様に、メッセージの流れを表します。

しかし、シーケンス図は時系列の観点から描くのに対し、コミュニケーション図はオブジェクト間の接続関係に焦点を置きます。

UML2.Oでは上記5つを含め、全13種類の図が存在し、ここまでに学んだ状態遷移図やフローチャートなども扱います。

状態遷移図のUML版がステートチャート図、フローチャートのUML版がアクティビティ図で、それぞれより細かく記述できるように、ルールが決められています。

今回のまとめ&確認問題

【業務プロセスモデル】プロセス管理の基礎知識~モデリング手法の種類!今回のまとめ&確認問題

業務プロセスモデルについては上記内容で以上となります。
それではまず今回の内容をまとめていきましょう。

まとめ

  • 業務プロセスは、システム化の対象となる活動やデータの流れなどのこと
  • EAは、組織全体を記述・整理し、業務やシステムを改善する仕組みの総称
  • DFDは、業務中のデータの流れと処理の関連に注目して視覚的に表したもの
  • UML(統一モデリング言語)は、あらゆるユーザーが理解できる視覚化のための共通言語を目的のために作られたモデリング手法

今回の確認問題「アウトプット用」

確認問題

システム確認問題⑥

「次へ」で問題スタート!

①解説

【問題①】

E-R 図の説明はどれか。

:オブジェクト指向モデルを表現する図である。
不正解×:UMLの説明
:時間や行動などに応じて,状態が変化する状況を表現する図である。
不正解×:状態遷移図の説明
:対象とする世界を実体と関連の二つの概念で表現する図である。
正解○
:データの流れを視覚的に分かりやすく表現する図である。
不正解×:DFDの説明

【解説】

E-R図とは、データの構造を「実体(E:Entity)」と「実体間の関連(R:Relationship)」という概念を用いて視覚的に表したものです。

E-R図

つまり答えは「」となる。

②解説

【問題②】

企業活動におけるBPM(Business ProcessManagement)の目的はどれか。

:業務プロセスの継続的な改善  正解○
:経営資源の有効活用  不正解×
:顧客情報の管理、分析  不正解×
:情報資源の分析、有効活用  不正解×

【解説】

継続的に改善していく管理手法をBPM(Business Process Management)と言います。

BPMは、BPRのように一回限りの革命的な変化でなく、組織が繰り返し行う日々の業務のなかで継続的にビジネスプロセスの発展を目指していくための技術・手法のことです。

つまり答えは「」となる。

③解説

【問題①】

エンタープライズアーキテクチャの"四つの分類体系"に含まれるアーキテクチャは、ビジネスアーキテクチャ、テクノロジアーキテクチャ、アプリケーションアーキテクチャともう一つはどれか。

:システムアーキテクチャ  不正解×
:ソフトウェアアーキテクチャ  不正解×
:データアーキテクチャ  正解○
:バスアーキテクチャ  不正解×

【解説】

EA(エンタープライズアーキテクチャ)とは、組織全体を記述・整理し、業務やシステムを改善する仕組みの総称です。

具体的には、組織全体の業務とシステムを統一的な手法でモデル化し、業務とシステムを同時に改善することを目的とした、業務とシステムの最適化手法です。

EAは次の4つから体現化されます

  • ビジネスアーキテクチャ
  • アプリケーションアーキテクチャ
  • データアーキテクチャ
  • テクノロジアーキテクチャ

つまり答えは「」となる。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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また、質問や問い合わせに関しては、コメント欄かお問い合わせフォームを活用ください。

それではまたお会いしましょう。

黄島 成

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