【ITサービスマネジメント】サポートの運用プロセスを徹底解説!

【ITサービスマネジメント】サポートの運用プロセスを徹底解説!
ハテオ君

ITサービスってどのように提供と管理されているんだろう。サポート体制なども詳しく知りたいな

今回はこの悩みを解決していきます。

本日の記事テーマ

ITサービスマネジメントのサポート運用プロセスを徹底解説!

ITサービスを提供する場合、サービスの質を高め顧客満足度を上げるにはサービス運営方法や管理方法が重要となってきます。

そこで登場するのが「ITサービスマネジメント」です。

IT企業のせ―ビスでは、ITサービスマネジメントのフレームワークを活用している企業がほとんどですので今回の内容で基礎知識をみにつけていきましょう。

また、IT資格でも必ず出題される内容なので、IT資格勉強中の方も是非参考にしてください。

本日の記事内容

  • ITサービスマネジメント(ITIL)とは?
  • サービスサポートの5つの運用プロセス
  • レビューの基礎知識

記事の最後には、今回の内容に関しての確認問題も用意していますので、インプットとアウトプットとしても是非活用してみてください。

元中卒の私が誰でも理解できるように解説していきます。

それでは早速見ていきましょう!

黄島 成

ITサービスマネジメント(ITIL)とは?

ITサービスマネジメント(ITIL)とは?

ITサービスマネジメントは、ITに関するサービスを提供する企業が、利用者の要求事項を満たすために、運営管理されたサービスを効果的に提供することです。

簡単に言えば、顧客を満足度の高いサービスを提供・管理を行うことです。

ITサービスマネジメント(ITIL)の歴史

ITILの歴史

企業において限られた予算やスタッフの中で、情報システムを安定的かつ効果的に運用し、利用者に対するIT サービスの品質を維持・向上させていくことが課題でした。そこで、1980 年代に英国でIT サービスマネジメントに関するベストプラクティス(最も効果的・効率的な実践方法)を作成し体系的にしました。

これが「ITIL(アイティル)」と呼ばれるもので、世界各国でデファクトスタンダードとして導入されています。

ITサービスをこのように運用すればうまくいくよ」という攻略本やマニュアル本のようなイメージですね。

サービスサポートの5つの運用プロセス

サービスサポートの5つの運用プロセス

サービスサポートとは、サービスの運用ををサポートするためのプロセスの事で、ITサービスマネジメントのフレームワークの1つです。

サービスサポートは以下5つのプロセスで構成されています。

サービスサポート運用プロセス

  • ①:サービスデスク
  • ②:インシデント管理
  • ③:問題管理
  • ④:サービス要求
  • ⑤:ITサービスデザイン

上記のプロセスを実施することで、ITサービスを一元的に管理します。

それでは順番に詳しく見ていきましょう。

①:サービスデスク

サービスデスクは、ITサービスを利用する利用者とITサービスを提供する企業との間の一元的な窓口役です。
具体的には、利用者からの製品の使用方法、トラブル時の対処方法、苦情への対応などの様々な問い合わせを受け付けます。

サービスデスクの種類

  • 中央サービスデスク
    デスクを一箇所に置いて効率化
  • ローカルサービスデスク
    ユーザの近くにデスクを設け、ユーザとの正確な意思疎通や多言語対応を図る
  • バーチャルサービスデスク
    デスクの場所を複数に分散させ、通信技術を使い論理的な窓口を一元化
サービスデスク図

サービスデスクは上記のようにいくつかの種類に分かれており、最適なサポートデスク体制を作り、顧客のお問い合わせなどを解決しています。

②:インシデント管理

インシデント管理では、根本的な原因の究明よりも通常のサービスを迅速に復旧させることに重点を置きます。

「とりあえず再起動してみよう」みたいなイメージですね。

インシデントとは、ITサービスの品質低下を引き起こす、または引き起こす恐れのある出来事のことです。

インシデントが発生した時の流れ

  • サービスデスクはまずインシデント・レコードとして現象を分類して記録
  • 深刻なトラブルで緊急に対応すべきものがどうか優先順位付け
  • 過去のインシデント記録を参照し、すでに解決方法判明してる場合は利用者に知らせる。
  • サービスデスクだけで解決できない場合、専門知識や権限のあるスタッフに解決を委ねる。「エスカレーション」と呼ぶ。
  • インシデントが解決したら、解決方法や解決までの経過時間などを記録し、インシデントをクローズ。
インシデント管理図

上記の流れでサービスを迅速に復旧する事を担当しているのがインシデント管理です。

④:問題管理

問題管理では、インデントの原因を「問題」としてとらえ、原因を追及します。具体的には、問題を解決するための対策を検討し、変更管理に引き継ぐ。

問題管理では、同じことが起こらないように根本原因を突き止めて排除することに重点を置いています。

根本的な原因や解決方法が調査の結果判明したときは、「既知のエラー」として記録し、その後発生するインシデントの解決に役立てたてることが可能となる。

問題を解決の流れ

  • インデント管理 インシデントを最小限に抑えて速やかに回復させる
  • 問題管理 インシデントの根本原因を突き止めて恒久的な解決策を提供する
  • 構成管理 ITサービス提供に必要なアイテム(CI)を常に正しく把握し、最新状態にする
  • 変更管理 変更に伴う影響の検証・評価を行い、許可または却下を決定する
  • リリース管理 変更管理された ITサービスを本番環境に展開する

問題解決のプロセスは上記の流れです。

具体的に説明すると、情報システムの変更が必要と判断された場合は、変更管理プロセスで変更に伴う影響を「検証・評価」を行い、許可または却下を決定します。

許可され承認されると、リリース管理及び展開管理プロセスで、変更されたIT サービスを本番環境へ実装する。インシデントの発生からリリースまでを支えているのが、構成管理プロセスです。

このプロセスでは「構成管理データベース(CMDB)」を用いてITサービス提供に必要な「構成アイテム(CI)」を常に正しく把握し、最新の状態に保ちます。

サービスサポートのイメージとしては以下図を参考に!

サービスサポートのイメージ図

④:サービス要求

サービスデスクでは、インシデントの連絡の他に「パスワードを再発行してほしい」「使用方法を教えてほしい」などの連絡を受けることがあります。

これらはサービス要求と呼ばれ、インシデントとは区別されています。サービス要求に応えることを「要求実現」呼び、あらかじめ決められたマニュアルに従って処理を行います。

ITILに基づいた認証基準としてはJISQ20000シリーズがあり、インシデント管理とサービス要求をまとめて「インシデント管理及びサービス要求管理」と呼ばれます。

これらの用語に関してはIT資格でもよく出題されるので受験者は覚えておきましょう。

⑤:ITサービスデザイン

ITサービス戦略実現のため、必要なITサービスを明確にする活動を「サービスデザイン」と呼びます。また、サービスの品質に関する利用者と提供者間の合意を「サービスレベルアグリーメント(SLA:Service Level Agreement)」と呼びます。

SLAは、利用者と情報システム部門が取り交わす契約事項であり、

  • 課金項目
  • 問い合わせ受け付け時間
  • オンラインシステム障害時の復旧時間

などの項目が盛り込まれています。顧客のニーズと費用を考慮して、サービスレベルを設定します。

SLAの目的は、ITサービスの範囲と品質を明確にすることです。

また、両者間の合意事項が達成できるように、PDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)を実施し、ITサービスの維持・向上を図ります。このようなマネジメント活動を「サービスレベルマネジメント(SLM:Service Level Management)」と呼ばれる。

その他にもサービスデザインには以下のものが含まれます。

プロセス概要
可用性管理サービスの利用者が利用したいときに確実にサービスを利用できるよう、ITサービスを構成する個々の機能の維持管理を行う活動
キャパシティ管理ITサービスに必要なネットワークやシステムなどの容量・能力を管理し、最適なコストで現在および将来のシステムの安定を実現しようとする活動
ITサービス継続性管理地震や火災などの災害発生時に、一定期間内にシステムを復旧し、事業を継続させることを目標とする活動
ITサービス財務管理ITサービスに関わるコストの予測と実際に発生したコストの計算や課金の管理に関する活動

補足:施設や設備管理はファシリティマネジメント

ファミリシアマネジメントは、IT関連設備について適切に使われているかを常に監視改善することを指します。別名、施設管理とも呼ばれる。

具体的には、企業が保有するコンピュータやネットワーク、施設、設備などの維持・保全しよりよい状態を保つための考え方の事ですね。

もともとは経営手法の1つとして、企業の保有する不動産や施設の運用管理をする為の手法でした。

この手法を情報システムに応用し、ファミリシアマネジメントに沿った環境設備を行い、情報システムを最適な状態で管理することを目的としています。

例:以下のような手法が考えられる

  • 電源の瞬断対策のためにUPSを使う
  • 地震対策のために免震床を設置する
  • 落雷によって発生する過電圧を防ぐためにサージ保護機能のあるOAタップを使う

などが例として挙げられます。

UPSとは、電源の瞬断に対処したり、停電時にシステムを終了させるのに必要な時間だけ電源供給することを目的とした装置です。別名無停電電源装置」とも呼ばれます。

容量には限界があるので、電源異常を検出した後、数分以内にシャットダウンを実施する対策が必要です。

レビューの基礎知識

レビューの基礎知識

レビューは、設計の工程ごとに設計品質の評価を行い、各工程が終了したかどうかを判断するために実施する検討会です。

仕様の不備や誤りを早期に発見し、手戻り工数の削減を図ることが目的となっています

あくまで誤りの責任を追求したり、人事評価に利用したりすることのないようにします。レビュー資料は、レビュー用に用意するのではなく設計作業時に作られたものを使用します。

代表的なレビューは次の3種類が存在します。

ラウンドロビン

ラウンドロビンは、参加者全員が持ち回りでレビュー責任者と務めながらレビューを行うので、参加者全員の参画意欲が高まります。

ウォークスルー

ウォークスルーは、レビュー対象物の作成者が説明者となり、入力データ値を仮定して、手続きをステップごとに机上でシミュレーションしながらレビューを行います。

インスペクション

インスペクションは、あらかじめ参加者の役割を決めておくとともに、進行役の議長であるモデレータを固定し、レビューの焦点を絞って迅速にレビュー対象を評価します。

レビューの基礎知識

このレビューに関してもIT資格の試験で出題されることがあるので、レビューとはなんですか?と聞かれたらすぐに「各工程の設計品質の評価・各工程が終了したかチェックする検討会」と答えれるようにしておきましょう。

今回のまとめ&確認問題

【ITサービスマネジメント】サポートの運用プロセスを徹底解説!今回のまとめ&確認問題

ITサービスマネジメントについては上記内容で以上となります。

それではまず今回の内容をまとめていきましょう。

まとめ

  • ITサービスマネジメントは、質の高いITサービスを提供・管理すること。
  • 「サービスデスク/インシデント管理/問題管理/サービス要求/ITサービスデザイン」のプロセスで運営と管理を行う。
  • 施設や設備管理では、ファシリティマネジメントが用いられる。
  • レビューは、設計品質の評価を行い、各工程が終了したかどうかを判断するために実施する検討会

今回の確認問題「アウトプット用」

確認問題

システム確認問題-⑥

「次へ」で問題スタート!

①解説

【問題①】

IT サービスマネジメントのインシデント及びサービス要求管理プロセスにおいて、インシデントに対して最初に実施する活動はどれか。

:記録 正解○
:段階的取扱い 不正解×
:分類 不正解×
:優先度の割当て 不正解×

【解説】

  • ①:サービスデスクはまずインシデント・レコードとして現象を分類して記録
  • ②:深刻なトラブルで緊急に対応すべきものがどうか優先順位付け
  • ③:過去のインシデント記録を参照し、すでに解決方法判明してる場合は利用者に知らせる。
  • ④:サービスデスクだけで解決できない場合、専門知識や権限のあるスタッフに解決を委ねる。「エスカレーション」と呼ぶ。
  • ⑤:インシデントが解決したら、解決方法や解決までの経過時間などを記録し、インシデントをクローズ。

インデント発生後の流れは上記通りです。

つまり答えは「」となる。

②解説

【問題②】

IT サービスマネジメントの活動のうち、インシデント管理及びサービス要求管理として行うものはどれか。

:サービスデスクに対する顧客満足度が合意したサービス目標を満たしているかどうかを評価し、改善の機会を特定するためにレビューする。
不正解× サービスレベル管理の役割
:ディスクの空き容量がしきい値に近づいたので、対策を検討する。
不正解× キャパシティ管理の役割
:プログラム変更を行った場合の影響度を調査する。
不正解× 変更管理の役割
:利用者からの障害報告を受けて、既知の誤りに該当するかどうかを照合する。
正解○

【解説】

インシデント管理では、根本的な原因の究明よりも通常のサービスを迅速に復旧させることに重点を置きます。インシデントとは、ITサービスの品質低下を引き起こす、または引き起こす恐れのある出来事のことです。

ITILではインシデント管理が独立したプロセスとして定義されていますが、認証基準のJISQ20000シリーズではインシデントとサービス要求をまとめて「インシデント管理及びサービス要求管」として定義されている。

つまり答えは「」となる。

③解説

【問題③】

サービスデスク組織の構造とその特徴のうち、ローカルサービスデスクのものはどれか。

:サービスデスクを1 拠点又は少数の場所に集中することによって、サービス要員を効率的に配置したり、大量のコールに対応したりすることができる。
不正解× 中央サービスデスクの説明
:サービスデスクを利用者の近くに配置することによって、言語や文化の異なる利用者への対応、専用要員によるVIP対応などができる。
正解○
:サービス要員が複数の地域や部門に分散していていても、通信技術を利用によって単一のサービスデスクであるかのようにサービスが提供できる。
不正解× バーチャルサービスデスクの説明
:分散拠点のサービス要員を含めた全員を中央で統括して管理することによって、統制の取れたサービスが提供できる。
不正解× フォロー・ザ・サンの説明

【解説】

サービスデスクの種類

  • 中央サービスデスク
    デスクを一箇所に置いて効率化
  • ローカルサービスデスク
    ユーザの近くにデスクを設け、ユーザとの正確な意思疎通や多言語対応を図る
  • バーチャルサービスデスク
    デスクの場所を複数に分散させ、通信技術を使い論理的な窓口を一元化
レビューの基礎知識

サービスデスクには主に上記3つの形態が存在します。

つまり答えは「」となる。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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それではまたお会いしましょう。

黄島 成

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