【システムの処理形態】利用形態の種類と特徴〜代表例なシステムまで解説!

【システムの処理形態】利用形態の種類と特徴〜代表例なシステムまで解説!
ハテオ君

システムの処理や利用形態についてあまり理解できない。どんなシステムが代表的なのかも知りたいな!

今回はこの悩みを解決していきます。

本日の記事テーマ

システムの処理形態と利用形態の基礎知識と代表的なシステムを解説!

IT業界で扱うシステムには、処理形態や利用形態によって様々な種類が存在します。

未経験から勉強している方やIT資格について勉強している方はちょっとつまづく箇所でもあると思います。

なので、そんなつまづいている方に向けて今回の記事でわかりやすく詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

本日の記事内容

  • システム2選種類の処理形態と長所|短所
  • システムの利用形態4選
  • システムの代表例、2種類のシステムを解説

記事の最後には、今回の内容に関しての確認問題も用意していますので、インプットとアウトプットとしても是非活用してみてください。

元中卒の私が誰でも理解できるように解説していきます。

それでは早速見ていきましょう!

黄島 成

システム2選種類の処理形態と長所|短所

システム2選種類の処理形態と長所|短所

コンピューターには以下2種類の処理形態が存在します。

  • 集中処理
  • 分散処理

順番に詳しく見ていきましょう。

処理形態①:集中処理

集中処理とは、1台のコンピュータに複数台の端末を接続し、1台のコンピュータに集中して処理を行わせるシステム形態です。

働き方で例えると「個人事主」のようなイメージ

集中処理の長所と短所

【長所】

  • センタに集中して対策を施すことでデータの一貫性を維持、管理しやすい
  • 機密保護やセキュリティの確保が1箇所で済む

【短所】

  • OSのオーバーヘッドが大きい
  • 一部の装置の故障がシステム全体の停止につながることが多い
  • 機能の拡張や業務量の増大に対応したシステムの拡張などが困難

処理形態②:分散処理

分散処理とは、ネットワークで繋がった複数台のコンピュータを接続し、分散して処理を行うシステム形態です。

働き方で例えると「会社員」のようなイメージ

分散処理の長所と短所

【長所】

  • 一部の装置が故障しても、障害を局所化できる
  • 新技術に対応したシステムの拡張が容易である
  • 処理量が増えても少ない投資で対応できる

【短所】

  • システム全体を効率よく運用するための運用管理が複雑になることが多い
  • 機器だけでなく処理も分散されるので、障害時の原因追求に時間がかかる
  • データの不整合が発生しやすく、セキュリティー対策が重要になる

分散処理の構成には主に2つ種類がある。

  • 重直分散システム
    複数のホストコンピューターと端末が繋がっているシステム構成。この形態の代表的な例が「クライアントサーバーシステム」
  • 水平分散システム
    全てのコンピューターが対等な立場のコンピューターとしてネットワークに繋がっているシステム構成。

システムの利用形態4選

システムの利用形態4選

システムの利用形態を分類すると以下4つに分けられます。

  • バッチ処理
  • オンライントランザクション処理
  • リアルタイム制御処理
  • 対話型処理

順番に詳しく見ていきましょう。

利用形態①:バッチ処理

バッチ処理は、一定期間あるいは一定量のデータをためてから、一括して処理をする利用形態です。

データを投入してから処理結果を得るまでの処理手順が確立しており、コンピュー タに実行させる一連の記述によって処理を実行します。

バッチ処理の特徴

  • データ量は多いが、リアルタイム性のない処理に向いている。
  • 単位時間当たりの仕事量を向上させることが求められる。
  • 利用者がジョブを投入し結果を得られるまでの時間を要求時間内に収めること求められる。

例えば、給与計算システムなどが代表的ですね。

バッチ処理には主に以下2種類の方法があります。

  • センタバッチ処理
    データを人の手によって収集し、バッチ処理する方法
  • リモートバッチ処理
    データーの通信回線を利用してバッチ処理する方法

利用形態②:オンライントランザクション処理

オンライントランザクション処理は、データの発生と同時に複数の処理をまとめて行う利用形態です。

この方式では、高い信頼性と即時性が要求され、多数の端末からの同時要求に対しても、応答時間を維持できるようにすることが重要です。

プログラムを主記憶に常駐させて実行するなどの方式が取られます。例えば、座席予約システムや預金システムなどが代表的ですね。

オンライントランザクション処理には以下4つの特性が必要となっています。

  • 原子性(Atomicity)
    処理か未処理かを明確にすること。
  • 一貫性(Consistancy)
    テーブル間でデータが矛盾なく一貫していること。
  • 分離性(Isolation)
    複数のトランザクションが相互に干渉することなく、各処理が正しいこと。
  • 持続性(Durability)
    更新したデータベースの内容が障害などで変化・消失しないこと

上記4つの頭文字を並べて「ACID特性」と呼ばれる。

このACID特性は、データを管理する為に必要な機能となっています。

利用形態③:リアルタイム制御処理

リアルタイム制御処理は、モニタやセンサなどを使って常に状態を監視し、極めて厳しい即時性が要求される利用形態です。

処理要求が発生した時点から決められた時間までに処理を完了するシステムのこと。

例えば、発電所の制御や工業用ロボットの自動運転システムなどが代表的ですね。

リアルタイム処理は主に3種類の分類されます。

  • ハードリアルタイムシステム
    システムに課せられた処理が、デットライン内に終了しなかった場合(デットラインミス)、システム全体に致命的なダメージが生じるシステム。
  • ファームリアルタイムシステム
    デットラインミスが起こってもシステム全体に致命的なダメージが生じることはないが、その処理自体の価値が0になるシステム。
  • ソフトリアルタイムシステム
    デットラインミスが起こっても致命的なダメージが生じることはなく、その処理自体の価値も終了時間などにより徐々に落ちていく。

時間的要件が比較的に厳しくないシステムとも言えるでしょう。

利用形態④:対話型処理

対話型処理は、コンピュータと対話形式で処理を進める方式です。

通常は「TSS(時分割処理)」と言って、複数のプログラムに短時間の実行権を与え、あたかも一人でコンピューターを独占しているような感覚で使用することが可能。

プログラム開発などに適しており、常に早い応答が要求されるシステムです。

ダイアログボックスを表示してユーザーの指示と指示に応じた結果を表示するような対話型の処理を多くのアプリケーションソフトが採用しています。

システムの代表例:2種類のシステムを解説

システムの代表例:2種類のシステムを解説

それでは、システムの処理形態と利用形態がある程度理解できたところで代表的なシステムを解説していきます。

代表例は主に以下2つです。

  • クライアントサーバーシステム
  • 組み込みシステム

それでは順番に詳しく見ていきましょう。

代表例①:クライアントサーバシステム

クライアントサーバシステムは、サービスを要求するクライアントと、要求されたサービスを提供するサーバで構成される分散型システムです。

クライアントサーバシステムでは、1つのサーバに複数の機能を持たせることも、また 1つの機能を複数のサーバに分散して専用化することも可能。

また、サーバは必要に応じて処理の一部をさらに別のサーバに要求するためのクライント機能をもつこともできます。

クライアントサーバーシステム図

クライアントサーバの代表的な種類

サーバ概要
ファイルサーバファイルを共有する機能を提供する。
文書などの雛形(テンプレート)の配布や更新などに使われる。
データベースサーバデータベースを一元管理する。
クライアントからの問い合わせに対してデータの検索や登録、更新、削除を行う。
コミュニケーションサーバ通信の制御を行う。ゲートウェアとも呼ばれる。
プロトコルの異なるネットワーク同士を接続するため、プロトコル変換などの機能も持つ

このほか、メールの送受信を担当するメールサーバやHTMLファイルなどホームページのデータを置いておくWebサーバなどがあります。 

また、NAS(Network Attached Storage)はファイルサーバの一種で、磁気ディスクやネットワークインタフェース、OS などを一体化した装置です。ネットワークに直接接続して使用します。

異なるOSのコンピュータ間でもファイル単位にデータ共有することが可能です。

3層クライアントサーバシステム

クライアントサーバーシステムは、プレゼンテーション層、ファンクション層、データベース層の3層構造に分離した3層クライアントサーバシステムが主流です。

クライアントサーバシステムが登場した頃は、データベースシステムを構築する場合、クライアントから直接データベースシステムに接続する2層構造でした。

3層クライアントサーバシステムでは、それまでクライアントが行っていた「データの加工」をサーバに行わせ、クライアントでは「入力や表示」のみを担当させる仕組みとなっています。

階層間の依存度が少ないので、階層ごとに並行して開発しやすいという特徴をもち、アプリケーションの修正が頻繁なシステムに適しています。

三層クライアントサーバーシステム図

最近では、ファンクション層のWebサーバとアプリケーションサーバを分離することも増えています。

Webサーバは会社情報などの静的な情報を担当し、商品の絞り込みなど動的な処理を要求された場合は、アプリケーションサーバが処理をします。 

代表的な機能①:ストアドプロシージャ

クライアントサーバシステムにおいてデータベースアクセスを行う際に、クライアントとサーバ間のSQL文の通信負荷が問題となります。

その解決策として考え出されたのがストアドプロシージャで、利用頻度の高い命令群を予めサーバ上に容易しておくことで、ネットワーク負荷を軽減することが可能。

代表的な機能②:シンクライアントシステム

シンクライアントシステムは、アプリケーションをサーバ上で動かすため、クライアントは入力と表示などの必要最低限の機能しか持たず、TCOを削減することができます。

シン (thin)には、薄いという意味があります。

また、クライアントは、磁気ディスクや光ディスク、USB インタフェースなどを持たないため、情報漏えいを防げるなどのメリットがあります。

代表的な機能③:サーバの仮想化

複数のOSをインストールしてそれぞれ別の仮想的なサーバとして扱ったり、複数の物理的なマシンを1つのサーバとして扱ったりするサーバの仮想化が普及しています。

物理サーバの台数を減らして統合することで設置スペースやハードウェアのコストが削減できます。

また、1つの仮想サーバに割り当てるCPUやメモリを増やすスケールアップや、仮想サーバの台数を増やして処理を分散させるスケールアウトなどにより、自由に性能を拡張できるメリットもあります。

サーバーの仮想化図

また、仮想化技術を応用したクラウドコンピューティングも普及しています。

ソフトウェアやハードウェアを物理的な場所を意識することなくインターネット経由で利用するものです。

今では、仮想化やクラウドコンピューティングの普及のため、単純な「集中処理か、分散処理か」という区別ができなくなっていますね。

代表例②:組み込みシステム

組み込みシステムは、パソコンなどの汎用的なシステムとは異なり、特定の機能を実現するために専用化されたハードウェアとそれを制御するソフトウェアから構成されています。

主に、「冷蔵庫などの民生機器」「エレベー タ、信号機、銀行のATM 」などのIT機器に組み込まれているシステム。

用途により、高いリアルタイム性安全性信頼性が求められる特徴があり、ソフトウェアを変更するだけで製品の改良を低コストで実現できるメリットがあります。

組み込みシステムによく使われるワンチップマイコンは、1つのICの中に 「CPU・メモリ・入出力機能・ 周辺機能」が詰め込まれたものです。また、プログラムの保存にフラッシュメモリが使われており、出荷後の書換えが可能となっている。

SoC(System on Chip)は、システムがワンチップに構築されたものですが、 特定の用途向けに開発されます。

  • ワンチップマイコン=汎用
  • SoC=専用

というイメージです。

今回のまとめ&確認問題

【システムの処理形態】利用形態の種類と特徴〜代表例なシステムまで解説!まとめ

システムの処理・利用形態については上記内容で以上となります。

それではまず今回の内容をまとめていきましょう。

まとめ

  • 処理形態は「集中処理」と「分散処理」の2種類がある。
  • 利用形態は「バッチ」「オンライントランザクション」「リアルタイム制御処理」「対話型処理」の4種類。
  • 代表例は「クライアントサーバーシステム」「組み込みシステム」

今回の確認問題「アウトプット用」

確認問題

システム確認問題①

「次へ」で問題スタート!

①解説

【問題①】

3層クライアントサーバシステム構成で実現した Webシステムの特徴として,適切なものはどれか。

:HTML で記述されたプログラムをサーバ側で動作させ,クライアントソフトはその結果を画面に表示する。
正解◯ スケールアウト説明として適切
:業務処理の変更のたびに,Web システムを動作させるための業務処理用アプリケーションを配布し,クライアント端末にインストールする必要がある。
不正解× クラウドコンピューティング(クラウド化)の説明
:業務処理はサーバ側で実行し,クライアントソフトは HTML の記述に従って,その結果を画面に表示する。
不正解× スケールアップの説明
:クライアント端末には,サーバ側からの HTTP 要求を待ち受けるサービスを常駐させておく必要がある。
不正解× 仮想化の説明

【解説】

システムの処理速度を向上させる方法では「スケールアップ」と「スケールアウト」の2種類がある。

  • スケールアップ
    1つの仮想サーバに割り当てるCPUやメモリを増やす
  • スケールアウト
    仮想サーバの台数を増やして処理を分散させる

つまり答えは「」となる。

②解説

【問題②】

3層クライアントサーバシステム構成で実現した Webシステムの特徴として,適切なものはどれか。

:HTML で記述されたプログラムをサーバ側で動作させ,クライアントソフトはその結果を画面に表示する。
不正解× HTMLはWebページを記述するマークアップ言語のため、サーバー上では動作しない。
:業務処理の変更のたびに,Web システムを動作させるための業務処理用アプリケーションを配布し,クライアント端末にインストールする必要がある。
不正解× WebシステムはクライアントソフトとしてWebブラウザ使用するため、専用のアプリケーションのインストールは必要ない。
:業務処理はサーバ側で実行し,クライアントソフトは HTML の記述に従って,その結果を画面に表示する。
正解◯
:クライアント端末には,サーバ側からの HTTP 要求を待ち受けるサービスを常駐させておく必要がある。
不正解× HTTP要求はクライアント側からサーバーへ送信されるため、WebサーバーではHTTPサーバープログラムを常駐させておく必要がある。

【解説】

三層クライアントサーバーシステム図

3層クライアントサーバシステムは上記3つの層を伝達しながら処理を行います。伝達の流れは以下通り。

  • ブラウザは利用者の入力をサーバーに送信(リクエスト)
  • Webサーバーはリクエストを処理しOraceサーバーに送信(リクエスト)
  • Oraceサーバーはデータベースにアクセスし結果をWebサーバーに返信(レスポンス)
  • Webサーバーは結果を応じてページの構成と情報をクライアントに返信(レスポンス)

つまり答えは「」となる。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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それではまたお会いしましょう。

黄島 成

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